店舗系FC加盟店が目指すべきところ、それは「地域一番」

コンビニ、衣類のクリーニング、ハウスクリーニング、訪問整体やネイルなど、
店舗系のフランチャイズ加盟店さんほど、地域で一番を目指すのが良いことをご存じだと思います。
その理由として、もっとも大きいのは「価格競争」に参加しなくていいからです。
お客様から選ばれる状態ですから、ライバルとの間で値下げ合戦をする必要はありません。
今回は、地域で一番になるために必要な基本をお話しします。
目次
1: 商圏はどこまで?
2: 市場シェアを復習しよう
3: 集客商品は?
4: 集客商品から主力商品へ繋がる仕組みを作る
5: まとめ
1: 商圏はどこまで?
インターネットを使うから「世界中」ということはありませんよね。
パリやアフリカや南米から口コミが起こるでしょうか。
あなたのビジネスで売上と収益が出る「商圏」をしっかり決めましょう。
まずは、限りなく小さい商圏で、売上と収益がバランスするポイントがベストです。
フランチャイズ本部と契約したときに、大まかな商圏が説明されていると思います。
もう一度、見直してみてください。
そして、実際のお客さんは、本部が出してきた商圏と一致しているかを確認しましょう。
これは、ハズれていてもいいんです。
想定と事実の差を知ることが大切なのです。
2: 市場シェアを復習しよう
「弱者が勝つ戦略」と呼ばれている「ランチェスター戦略」。
ここで述べられている「当該する市場規模全体から占める自社の売上比率」であるシェアを見てみましょう。
73.9%:独占的シェア 地位が安定している
41.7%:圧倒的シェア 独走状態
26.1%:トップシェア 強者の条件(地域一番が目指すところ)
19.3%:上位シェア 2番、3番のポジション
10.9%:影響シェア 市場に影響を与えることができる
6.8%:存在シェア 影響力はないが認知されてはいる
で、ほとんどの会社は、41.7%を目指すことが多いのです。
しかし、地域一番が目指すのは「26.1%」です。
あなたの商圏で「26.1%」を目指すのです。
「○○と言えば、あなた」
あなたの商圏で、こう認知されるのが目標です。
3: 集客商品は?
いきなり高額商品(主力商品)が売れていく時代は終わりました。
現在は、お客様に自分のところの価値を理解してもらうことから始める必要があります。
そのためには、取引の回数を増やせる「集客商品」を持つことが不可欠です。
例えば、クリーニング店の場合なら
- 集客商品は、お手頃価格のYシャツのクリーニング
- 主力商品は、コートやスーツ、大きな布団など
で、ここでポイント。
集客商品はどうしても「価格が低く」なりがちです。
だからといって、集客商品に手を抜いてはいけません。
上の例なら、Yシャツのクリーニングは価格以上の品質を出す必要があります。
ネットでよくある「無料」商品も同じです。
その無料商品を販売したらいくらなのか。
有料で販売できないようなものを、無料でプレゼントしても意味がありませんからね。
4: 集客商品から主力商品へ繋がる仕組みを作る
せっかく集客商品で集めたお客様を、そのまま集客商品だけ終わらせては、利益が出ません。
そこで、集客商品から主力商品へお客様を導いていく「仕組み」が必要になります。
そして「仕組み」は、誰もが出来るものになっている必要があります。
言い換えると
「放っておいても勝手に出来る」
状態に近いものですね。
- オーナーだから出来る。
- あのスタッフだから出来る。
というのではリスクが高くなります。
だって、その人がいないと「出来ない」のですから。
そこで「仕組み」を考え、効果を測定し「仕組化」するのです。
仕組化の例としては、
- 店舗販売なら、レジで「ご一緒にいかがですか?」と一声かける
- DMに主力商品へ誘導する文章を追加する
集客商品から主力商品へ、お客様を導く方法を仕組化しておきましょう。
5: まとめ
店舗系のフランチャイズ加盟店さんほど、最初は「地域で一番」を目指しましょう。
特別な売りや情熱、強い特徴があれば良いですが、そうでなければ「地域で一番」を目指しましょう。
まずは自分の商圏で
「○○といえば、あそこだよね」
と言われるときに思い出してもらえる存在。
この位置づけを目指すことで、ライバル店との価格競争を気にしなくて済みます。
店舗系のフランチャイズ加盟店さんが、やってはいけないのが体力に関わる「価格競争」。
くれぐれも、今回お話ししたことを思い出して頂くことで、価格競争に巻き込まれないようにしてくださいね。