フランチャイズ経営者(準備中の方も)必見!フランチャイジーの資金計画と把握

今回のお話は
- すでにフランチャイズオーナーになり開業した
- フランチャイジーになろうと契約書にサインする直前
あなたがもし、どちらかの状態なら、資金計画と把握について知っておいて頂きたいと思い記事として書いてみました。
サラリーマン思考が残っていると
「資金の計画」「資金の把握」
この2つはわかっているようで「どんぶり」という人も多いです。
どんぶりでも1年や2年は何とかなりますが、それ以上は、、、危険です。
というのも、儲かっているのかどうか数字としてわからないと、来る日も来る日も自転車操業に陥るんですね。
ということで、資金についてもう一度考えてみましょう。
目次
1: 最低限必要な資金
2: 業種によって変わる資金
3: 加盟後のことも考えておく
4: 開業しても資金繰りは続きます
5: まとめ
1: 最低限必要な資金
FCに加盟すると、最低限必要な資金があります。
開業前なら
- 加盟金
- 研修費
- 店舗工事
- 備品購入
また、
- 広告費
- 保証金
などが必要なところもあるでしょう。(ほとんどの場合、必要です。)
すでにオーナーとなられた方は「そうそう、払ったよ」と思い出していただけたのではと思います。
開業前の資金については、本部も丁寧に教えてくれます。
これは加盟店側に「融資」が必要なら、本部がサポートしないといけませんから、ここはきちんと本部も抑えてきます。
2: 業種によって変わる資金
さて、最低限必要な資金。
これは開業資金とも言えますが、具体的にどれくらい必要なのか。
オーナーさんはご存じでしょう。
この答えは
『業種と本部次第』
業種によって必要な「モノ」や「人材」が違います。
店舗の広さや、内装工事なども違うので、一概には言えません。
ただ、大きく分けると「300万円」が境になっていると思います。
店舗不要のFCなら、300万円未満で可能な業種もありますからね。
飲食などは店舗が必要なので、1千万円を超えるところもあるでしょう。
同じ飲食でも、移動販売の場合は「開業資金」がもう少し低いところもありますね。
(焼き鳥とか、串カツとか、クレープとか、メロンパンとか、、、)
開業資金に関しては、本部が設定していることを加盟店が覆すことは、ほぼできません。
だから本当に必要なのかどうか、わからないものもあると思います。
反対に必要なものが抜けていることもあります。
業種によって開業資金は変わりますが、抜けていることが多いのは
「広告宣伝費」「販売促進費」
という、あなたのお店を知ってもらうために必要な費用。
あなたが考えているほど、本部はあなたのお店を宣伝してくれません。
本部のホームページに「新しい加盟店が増えました」くらいだと思っておきましょう。
だから、自分で宣伝するための費用を前もって見積もり、開業資金としてプラスし計画しておくのがポイントです。
すでに開業されているオーナーさんには、頷いていただいたと思います。
3: 加盟後のことも考えておく
さて、ここまでのお話は、加盟前や開業前ですから、まだ本部が寄り添って相談にのってくれます。
でも、加盟後はというと、寄り添って相談にのってくれるSVがいればラッキーです。
フランチャイジー(加盟店)は、独立経営です。
だから、あなたが自分で経営を考えないといけません。
そして、あなたが最初に考え、計画しないといけなのが「資金」についてです。
まず、毎月必要になる費用はいくらでしょうか。
- 本部へ払うロイヤリティ
- 家賃
- 光熱費
この3つは絶対に必要です。
売上があってもなくても払います。
スタッフを雇うのなら「人件費」も必要です。
この3つ、または4つの費用を毎月払うためには、いくらの売上が必要ですか?
当然、売上から原価を引き算した「利益」をベースに考えてくださいね。
売上 ー 原価 = 利益
そして、利益から費用を引き算したのが、あなたの生活費です。
利益 ー 費用 = 生活費
この生活費で、本当に毎月生活できますか?
このサイクルを2ヶ月、3ヶ月、1年と回していくのです。
ギリギリでは、生活も精神的にもやっていけません。
今月、売上が100万円あっても、入金されるのは来月か再来月。
現金取引なら、集金に行かないといけません。
銀行振込なら、振込手数料はどちら持ちですか?
売上を回収する前に、本部へ原価を払うとなると、どこからお金を引っ張ってこれるでしょうか?
売上→支払い→集金(入金)
このサイクルを、先に考えておき、無理無く「やりくり」するのが、フランチャイズオーナーに必要な「資金計画」と「資金把握」です。
4: 開業しても資金繰りは続きます
このサイクルは、永遠に続きます。
なくなることはありません。
ということは、あなたは、最低限、多店舗経営をして左うちわだったとしても、これだけは続けなくてはいけません。
先ほどもお話しましたが、資金計画と把握に必要なのは
- 売上
- 回収サイクル
- 支払い
この3つが基本です。
ここに
- 広告費
- 人材や設備への投資
- 貯蓄
- 保険
などが追加されてきます。
でも、まずは3つの基本だけは、きちんと押さえておきましょう。
いつの売上がいくらで。
いつ仕入れた分を、いつ払って。
いつ売上した分が、いつ入金(回収)されるのか。
この計画と把握をすることだけでも、資金を円滑に回しながら、赤字に突入することを防げるでしょう。
また、付き合わない方が良い顧客も見えてきます。
資金の計画と把握は、経営にとっての命綱です。
どんぶりにせず、誰かがやってくれると思わないで、経営者となったのですから、自分で計画と把握を行いましょう。
胃がキリキリと痛くなるときもあります。
でも、計画と把握があれば、何か手を打つことができます。
- 支払いを先延ばしにしてもらうように頼む
- 少し早く回収させてもらう
- 本部へ泣きついてロイヤリティの支払いを待ってもらう
計画と把握があれば、一見無理そうなことも可能になるかもしれません。
まずは、こんなことにならないために、資金の状態をつかんでおきたいですね。
5: まとめ
フランチャイズにおける「資金」というと
『開業資金』
というイメージが強いですが、これはフランチャイズ本部の作戦だと、私個人は思っています。
フランチャイズオーナーさんのほとんどは「脱サラ組」。
サラリーマンは、経営者に近い部署に居た人くらいしか、勤めていた会社の資金繰りに携わる機会がありません。
だから、資金繰りの必要性や大変さ。
前もって計画するということを「知らない」のです。
ここを本部はついていて、資金とは「開業資金」というイメージを、オーナーさんへ植え付けていると感じます。
しかし、本来は「開業資金」とは別に、開業してからの「運営資金」が必要。
毎月必要なお金が払えないと、売上があっても「黒字倒産」ということもありえますからね。
今回ご紹介させていただいたお話を、フランチャイズオーナーさんは必ず知っておいてほしいのです。
「資金」とは、あなたが経営者なら必ず知っていないといけないこと。
「資金」をどれだけ回せるのか、常に知っていないといけません。
これは本部も従業員も家族も、誰も助けてくれません。
経営者である、あなたにしか出来ないことなんです。
どうか「資金」について、いつも考えるようにしてほしいと思います。